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報告 9月2日(日)第4回おせっかい講座

執筆者の写真: akiakiakiaki

更新日:2018年10月1日


【9月2日(日)おせっかい講座 「始めよう脱孤育て 森のようちえん」ご報告】

9月2日のおせっかい講座は、認定NPO法人 花の森こども園 園長 葭田 あき子 (Akiko Yoshida)さんを講師としてお迎えしました。

わざわざ秩父から、スタッフの方とお越しいただき、本当にありがとうございました。子育ての本質に気づかせていただく素晴らしい内容でした。


<葭田さんプロフィール>

この4月に 長野、広島、鳥取三県で 全国に広げていくための自治体ネットワークも設立された「森のようちえん」を埼玉県秩父市で展開されています。

秩父生。秩父野山育ち、吉田暮らし。「花の木幼稚園卒」。保育士、幼稚園教諭、CONE、陶芸家、読み聞かせボランティア代表、民生委員。保育士として埼玉県に奉職、障がい者福祉に関わる。退職後、療護施設において入居者の残存機能を活かした作陶などに尽力。2008年「花の木幼稚園」の幼稚園ママ達と共に「花の森こども園」を創設。2010年に幼児期から青年期の自立支援に関わる「NPO法人 花の森こども園」を創設し、現代表。

葭田さんは「森のようちえん」の園長として幼児期の子どもたちを見守り、

そして、民生委員として地域を見守り、

不登校児童、引きこもり青年たちの支援もされています。


《講演内容》

まずは参加者同士5,6人の組になって、質問タイムします。

考えずにどんどん回答していってください。

「どんなことをしてる時間が好きですか?」

「今日の朝ごはんは何ですか?」

「すきな色は?」

「きょうだいのいる人?」

「音楽をやっている人?」

「スポーツをやっている人?」

「動物を飼ったことがある人?」

「自然で思い浮かぶのはなんですか?」

ぜんぶ同じ回答だった人いますか?

同じ人はいませんよね。一人ひとり違いますよね。


でも、全員同じことがあります。それはなんでしょう?

みんな女性から生まれています。


もう一つあります。みんな死にます。それもみんな同じです。

私たちは自然の中にいます。地球の38億年の歴史の中にいます。

「いのちはじゃんけんぽん」

勝ち負けなく、何も排除しないのが自然。命。

そのことに、森のようちえんの子供たちは自分で気づいていきます。

「もしかして食べるっていのちってこと?」

水たまりのオタマジャクシを狙う鳥をみて、「食べないと生きられない」ことに気づいた女の子の言葉です。

それに気づくには、たっぷりとした時間をプレゼントすることです。

言葉を交わせない、生き物たちへの存在への共感を、桑の葉から作る紙、森の虫や、買っているヤギ、ウサギから、子供たちは学びます。

国籍、人種、文化、宗教、思想、信念の違いを超える土壌が育ちます。

いのちに対する環境感を幼児期にたっぷりと用意するのが森のようちえん。


小さな幼稚園なので、お母さんにも「他の子も愛しい」という感覚が生まれてきます。

子育ては生命の再生産活動です。

自分や社会が理想とする子供像に近づける子育てから

『子育ては あたたかく やわらかく ゆったりと』増山均

へ。


対して最近の子育てはどうでしょうか。

『失われる子育ての時間』池本美香著

にもあるように、子育ての外注化が進みますます子育てがわからなくなっているのではないでしょうか。

日本では子育ての価値が低いのを心配しています。

目黒のゆあちゃんの事件でゆあちゃんが書いた手紙の紹介。

子どもは遊ぶのが仕事なのに、親の見栄や忖度「ねばならない」ばかりの社会を押し付けられているこどもたち。


人間はそもそも遊ぶ生き物(ホイジンガのホモ・ルーデンスという考え方)

レバノンの詩人、カリール・ジブランさんの詩を紹介します。


私達花の森は、森のようちえんとしての活動だけではなく、不登校の子を援助する〈かなりや〉、生活困窮世帯を支える〈はらいっぱい食堂〉など、多様性を受け入れ、多問題家庭を、森のようちえんのお母さんも一緒に支えていきます。

自分達だけが恵まれた環境の社会ではないことに気づく

→自分だけが生き残ればと違う環境と分けて考えない

→みんな同じ環境にいる

どんなに恵まれていても、それに気づかなければ幸せにはなれない。恵まれた環境の孤独な子育てには競争や見栄がちらつく。

自分達の子どもが出ていく平和な社会とは?

自然があるからいい、だけではない。人間の中の違いをママも考える=多様性の受け入れとアウトリーチ

子どもを自分の作品として、親も競争してしまう。

もともと自然はそうできていない。

都会の人は、自然とは遠くにあって時々享受しにいくものと思ってしまっている。そうではない。我々が自然なんです。

自然とは、海や山のことではない。常に周りにあるもの。我々はそのつながりの中、生きている。切り離せない。(例えば今ここでランチルームの中を見回せば、木でできた時計、空気、木でできているもの。自然由来のもの。)


《質疑応答、感想タイム》

☆動物の飼育についての質問。子ども達に扱い方を教えるのか?

→ ヤギやウサギは「ペット」ではない。子どもは必要以上の世話は焼かない。同じ平等に生きる仲間として動物に対している。

☆江東区子育て支援課の方より、感想。

いま、保育の意味、価値観が本来の意味と変わってきていないかと思う。例えばピアノ、英語を習えますという保育園。

特定の枠があり、親はそこからずれると生きづらい。

そういったものが変わっていかないと解決にならないのではと思う。

☆園の運営に関する質問

⇒午睡の時間は特に設けてない。寝たい子は寝かせる。大きくなると体力がつくので、みんな帰り道、または帰ってから寝る。

遊び方は子どもが自己決定している。

季節ごとの遊び方、行事というものはあります。


《来場者アンケートより》

・保育というものがだんだん産業になってしまっていて、「お勉強」のプログラムを行うことが、保育の質であるという感じが多くなっている昨今ですが、先生の講演では、こどもの心を育てる保育の大切さをお話されていて、本当にその通りだと思いました。

・今幼稚園について悩んでいます。自由に伸び伸び遊ばせてくれるか、英会話や習字など学べるところがよいのか。どちらにしようかとても悩んでいたのですが、英会話を習わせたいというのは、私の見栄だなと思いました。周りのお友達がインターナショナルの幼稚園に通わせたりしている話を聞いて、焦る気持ちがありました。息子は伸び伸び遊べる幼稚園に通わせてあげたいなあと思いました。

・恵まれた親子だけでなくそうでない家庭も巻き込んで保育をされている信念が素晴らしく、私もそうありたいと思いました。

・同じ意識を持った人達の集う理想のようちえんの姿だと思うが、それを大都会の中でどう取り入れられうのか?せめて、大人の意識が、こどもを自分の作品として競争してしまう社会から脱却できるようになればと思う。そのためにはどうすれはよいのか、もう少し話してほしかった。

・子供が幼児期に何を体験するべきかがとてもよくわかりました。自分で決めることの大切さを学ぶと学ばないのでは、後々に大きな差になると思います。誰も置いていかないで、みんなで生きていける幼稚園。もっと増えていきますように!

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葭田先生、御来場者の皆様ありがとうございました。

自然の恵みの中で生きる私たち、あたたかくやわらかくゆったりと子育てしてまいりましょう。

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次回のおせっかい講座は9月23日(日)

「孤育てからムリのない子育てへ」

講師 保育士おとーちゃん 須賀 義一 氏

詳細・お申込みは

https://www.kokuchpro.com/event/osekkai180923/

こちらのこくちーずまたはFAXにて。

定員に達しない場合は当日のご参加が可能です。

くちーずがうまく開かない方はメールでご参加表明ください。

メール kotokosodatenetwork@gmail.com 

おせっかい講座一覧はこちら

江東子育てネットワーク おせっかい講座

https://kotokosodatenetwork.wixsite.com/home/osekkai


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